『小説家の映画』公開記念日米デザイナーによるホン・サンス監督4作品ポスター展 開催決定!各界より絶賛コメントも到着!

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6月9日(金)

2022年ベルリン国際映画祭で3年連続4度目の銀熊賞受賞を果たした韓国の名匠ホン・サンス監督の日本公開最新作となる『小説家の映画』の公開を記念して、日米デザイナーによるホン・サンス監督4作品(『小説家の映画』(22)、『あなたの顔の前に』(21)、『イントロダクション』(21)、『逃げた女』(20))のポスター展の開催が決定した。

名匠ホン・サンス監督の長編27作目となる『小説家の映画』(22)は、ホン・サンス監督の公私にわたるパートナー、キム・ミニとベテラン女優イ・ヘヨンの、韓国二大女優を主演に迎え、女性アーティスト同士の幸福なめぐり合いを描いた、友愛と連帯の物語。『小説家の映画』公開を記念して、映画館Strangerにて6月20日(火)から「ホン・サンス特集」(~7/6)の開催が決定、現在開催中の「韓流映画祭2023」でも7月21日(金)よりホン・サンスのデビュー作『豚が井戸に落ちた日』の上映が控える。

『逃げた女』以来、ホン・サンス監督の日本版ポスターを手掛けてきたのは、ウォン・カーウァイ監督『花様年華』(00)や『大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院』(05)、フレデリック・ワイズマン監督『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』(17)をはじめ、ヴィスコンティ、ソクーロフ、ダルデンヌ兄弟、アルモドバル、侯孝賢、大島渚、鈴木清順など、錚々たる巨匠監督たちの宣伝デザインを手がけてきたグラフィックデザイナー、若林伸重(Akane design)。そしてアメリカ版ポスターを手掛けるのは、独立系配給会社Cinema Guildのポスターデザイナーで、ホン・サンス監督作品やジャ・ジャンクー監督『海が青くなるまで泳ぐ』(20)、ワン・シャオシュアイ監督『Chinese Portrait』(18)など、アジアの映画監督たちとの一連のコラボレーションで知られるブライアン・ホン(Brian Hung)。ブライアン・ホンが手掛けた『逃げた女』のポスターは、コーエン兄弟やソフィア・コッポラ、マーティン・スコセッシといった一流監督たちが愛好家として名を連ねる、シネフィル垂涎の定額配信サービス「MUBI」が選ぶ「2021年のベスト・ムービー・ポスター」に、『LAMB/ラム』や『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』、『スペンサー ダイアナの決意』といった話題作の海外版ポスターと並び選出され、注目を集めた。


本ポスター展では、日本とアメリカ、それぞれで活躍する2人のデザイナーによる、ホン・サンス監督作品の『小説家の映画』、『あなたの顔の前に』、『イントロダクション』、『逃げた女』の計4作品のポスターが展示される。6月16日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺をはじめ、特集上映が決定したStrangerや代官山 蔦屋書店、全国の一部劇場にて順次掲出を予定している。それぞれ異なるアプローチでデザインされたポスターから、想像力を刺激する深甚なホン・サンスワールドを堪能してほしい。


そして、角田光代(作家)やクリープハイプの尾崎世界観(ミュージシャン)、西川美和(映画監督)、ヒコロヒー(お笑い芸人)、宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)、深田晃司(映画監督)、筒井真理子(俳優)、中田クルミ(俳優)ほか各界の著名人からも本作へ絶賛の声が続々到着!文学界からは、角田光代(作家)が「外に出よう。会っただれかと、できるだけ率直に言葉を交わして、流れに身をゆだねよう。今スランプのただなかにいる小説家の私は、この映画を見て、すなおにそう思いました。」、酒井順子(エッセイスト)が「自分の陣地から離れてみること、会話を重ねることの可能性を示す映画。」と共感のコメントを寄せ、岩井志麻子(小説家)や山内マリコ(小説家)ら小説家、エッセイストたちの心をつかんだ。さらに映画界からも、深田晃司(映画監督)から「当たり前のように享受する「映画」たちがいかに多くの作為で武装しているかを如実に突きつけてくる。」、西川美和(映画監督)から「「創り続ける」ということの、嘘や怖さを、静かに詰められる感覚だ。」とアーティストの創作を巡る物語に共感と絶賛の声が届いた。

角田光代(作家)
外に出よう。会っただれかと、できるだけ率直に言葉を交わして、流れに身をゆだねよう。今スランプのただなかにいる小説家の私は、この映画を見て、すなおにそう思いました。

尾崎世界観 (ミュージシャン)
ただ人と人が会話をしてるだけでこんなにも面白いのは、スマホの保護フィルムに潜むあの気泡みたいな「気まずさ」がちゃんと映っているからだろう。終電間際、駅の改札でケンカをしているカップルから目が離せないあの感じ。

西川美和(映画監督)
ホン・サンスの映画を観ていると、
あれこれ盛り込んで自分が作ろうとしているものが、何なのかわからなくなってくる。
何事も起こらない「ホン・サンス」の方が、より人生の真髄をつき、スリリングではないかと。
「創り続ける」ということの、嘘や怖さを、静かに詰められる感覚だ。

筒井真理子(俳優)
小説家は透き通るような女優の笑顔を映画に切り取る。
映し出されているのは小説家が苦い人生を生きながらもずっと大切にしておいたもの。それはホン・サンスそのものなのだろう。
またあの笑顔に会いたい!

岩井志麻子(小説家)
小説家の頭の中には、映画館もある。そこにかかる映画は、この映画みたいに色がなくても色彩豊かだ。
現実が物足りないから、映画を観たいんじゃない。映画を観れば現実も豊かになるから、観たいし、作りたい。

酒井順子(エッセイスト)
自分の陣地から離れてみること、会話を重ねることの可能性を示す映画。
出会いと会話とが、過去を超えた世界を淡々と拓いていくのだ。

深田晃司(映画監督)
もともとシンプルであったはずのホン・サンスの映画がますます研ぎ澄まされていく。
当たり前のように享受する「映画」たちがいかに多くの作為で武装しているかを如実に突きつけてくる。
私たちの生きる世界と同じ地平に静かに佇む映画。それ以上でもそれ以下でもない美しさ。

枝優花(映画監督・写真家)
あらゆるめんどうな人々の
なんとも言えぬ絶妙な会話を
ひたすらに追い続けた先に待つキム・ミニの表情
結局監督の掌の上で転がされる92分間

山内マリコ(小説家)
イ・ヘヨンの理知的な佇まいとある種の無邪気さが、風を通している。心の浮き立ちに正直に、手話を教わってみたり、あなたで映画を撮りたいと言ってみたり。静やかに人生を変えた一日を描く、中年女性の寓話のような一篇。

宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)
思わず観てるこちらが狼狽えてしまうほど、生々しい愛に溢れた微笑みも、
ラストに見せた感情を詰め込んだような形容し難い表情も。
その全てがたまらなく、キム・ミニの魅力に撃ち抜かれた。

岩松了(劇作家・演出家・俳優)
「その先まで行ってキミは易々と間違いを犯すのか?」
ホン・サンスの映画は、観るたびにそう言ってくれる
私にとって、そんな貴重な映画です

ヒコロヒー(お笑い芸人)
何を見させられているねんいう気持ちと、何て凄いものを見ているんやという感情がまったく同居していました。
独創的な会話劇とユニークな表情たちでしっかりと彩りのある、素晴らしい映画でした。

長島有里枝(写真家・アーチスト)
どのような営みも、
新自由主義的に解釈しがちな現代社会と、わたしたちへの痛烈な批判かつ挑戦。
対抗策として描かれるのは正直さ、純粋さ、そしてシスターフッド的友愛だ。
既存の価値基準では測れないこの芸術を、すぐにはわからないものとして長く愛したい。

中田クルミ(俳優)
ワンシーンワンカットの長回し。まるでホームビデオを見ているかのような私的な時間。俳優たちの他愛もない会話。そこに存在する自然な音と光と空気。そのどれもが愛おしい。
何気ない台詞やシーン節々に監督の心が垣間見れる瞬間を感じる、そんな作り手の気持ちが生々しく乗った作品に出会うのはとても稀ではないだろうか。

6月30日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

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作品紹介

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